2010年

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下界では暑い日が続くようになったのう。もうすぐ梅雨じゃな。我が汐碕市はまだまだ涼しいぞよ? 梅雨はないのじゃが、湿気は残念ながら一年を通して多めじゃ。雲の中にあることもおおいからのう、仕方のないことじゃな。

さて、今日はちょっと外の世界に目を向けてみるぞよ?
実は宙に浮いている島というのはこの汐碕市だけではないのじゃ。この地球上にはいくつかの浮いている島があるのじゃ。まだ未発見のもあるのではないかと言われておる。
じゃがほとんどがものすごく小さくて人が住めるようなものではないのじゃな。人が住んでおるような大きな浮島は現在確認されておるだけで三つしかないのじゃ。

どの浮島も未だに浮いている仕組みは謎じゃ。最近では「気圧の層説」というものも提唱されておる。実はどの浮島も同じ高度に浮いておるのじゃ! そしてそれを境に気圧の層ができておるのじゃ。浮島のあるところより上と下でくっきりと気圧が異なっておるのじゃな。浮島はこの層の境目に浮いていることが解っておる。
なぜ気圧がだんだんと薄くならずにくっきりと別れておるのかは不明じゃが、汐碕市が浮いているのと何か関係があるのではないかと言われておる。じゃが浮島が何らかの気圧の変化を起こしているのではないかと疑っておる科学者もおるようじゃ。
そこで科学者たちが疑っておるのが、絶対に晴れぬ雲じゃ。天気図とは無関係に漂い続ける台風のような雲の塊がいくつか観測されておる。あれらの雲も中心には汐碕市のような浮島があるのではないかと推測されておるのじゃ! この雲の名前を竜の……おっと執事が呼んでおる。今日の話はここまでじゃ。


次回作についてちょこっとだけ露出じゃ。
舞台の一つである白初(しらそめ)学園本部棟のレイアウトじゃ。

この学校は古くからメイド科があることで有名じゃな。
我が汐碕市が誇る名門校の一つじゃ。下世話な話をすると「知の聖天翔、金の白初」と言ってな、金持ちは白初の方が多いのじゃ。おっと市長がそんなこと口にするものではないな。オホン。
世界的には「翼をください」が終わったあとの世界になっておる。つまり稲置も熾永もこの街にはおらぬ。もっとも……それで安心していいかは解らぬがの。あの稲置のことじゃ、どこかで事の成り行きを見張っておるのじゃろう。まったくムカつくヤツじゃ。
聖天翔学院はと言えば、今は光人たちが生徒会役員を勤めておる。文字通り天使の学園となったわけじゃな。まぁ良い、これからが本当の試練の始まりじゃ。妾を選ぶか、稲置を選ぶか、やすらを選ぶか……それは今考えても詮無いことじゃ。

今後はネタバレとともに、続編のデータも少しずつ公開していく予定じゃ。


今日はあの憎っくき稲置涼子の話をするのじゃ。
あぁもう、名前を言うだけでも反吐が出そうじゃ。もっとも、いまはこの汐碕にはもうおらぬがの。今度はどこに潜伏して悪巧みを考えていることか……。

INAKI Ryoko

方々から尋ねられるのがあの稲置の独特の肌じゃな。
左手と左足が黒くなっておる。
誰しもが目を引くところじゃな。
ぶっちゃけてしまうと、アレは翼じゃな。稲置には真っ黒な竜のような翼があるのじゃ。光人と同じ 3 対じゃな。それが普段は螺旋状に身体を覆っておるのじゃ。覆っていない部分は白い肌、覆っている部分が黒い肌となって現れておるというわけじゃ。
じゃが、そもそも稲置ならばそんなことをしなくても翼そのものを隠し通せるはずじゃ。それをわざわざ色の違いとは言え、見える形に表しておるのは、彼奴なりの戒めらしいぞ?
自分を悪魔だと忘れないための、な。
そして奇異な存在であることを主張するための、な。

逃げも隠れもせんと、そういうことなのじゃろうな。
そして誰も触れることができぬ存在でもあるということなのじゃ……。

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